旅人をローカルへつなぐゲストハウス。「Ten to Ten」で旅が何倍も特別な体験に!

text&photo/ 原大介(ユアンワークス)

誰かと初めて会って、「あ、この人とは仲良くなれそうだ」と思うことってありませんか?どこかで会ったことのあるような、なんとなく話が合いそうな、他にはない親密さを感じるような。

ゲストハウス『Ten to Ten』の扉を開き、スタッフから声をかけてもらった瞬間に感じるのはそんな感覚かもしれません。

 

点と点をつなぐと
心踊ることが生まれる

『Ten to Ten 中島公園』が誕生したのが2016年7月。翌年の2017年7月には、札幌最大級の規模を誇る『Ten to Ten 札幌ステーション』がオープンしました。現在は海を越えてタンザニア、ベトナム、メキシコへも展開中です。

特筆すべきはそのコンセプト。名前の通り「点と点を結ぶ」ということを大切にし、旅人とスタッフ、旅人と旅人、旅人と地元の人などがつながるための場づくりをしています。ここに滞在するとヒトやコトとの出会いがあり、「旅のむこう」が自然とつくられていく。そんなゲストハウスです。

 

現在『Ten to Ten 札幌ステーション』のホステルマネージャーを務める韓国出身のコウヒョスンさんも、元々は『Ten to Ten 中島公園』のお客さんでした。当時はワーキングホリデーで大阪に住んでいましたが、初めての海外での一人旅が札幌。外出先から宿に戻るたび、スタッフが温かく迎えてくれて、一人旅の心細さも溶けていったそう。コウさんにとってそれは特別な日々で、大阪に帰った後にしばらくして部屋を引き払い、再び札幌へやってきたのでした。

 

札幌駅から徒歩6分ほど。札幌最大級。
個室も充実の『Ten to Ten 札幌ステーション』

大きな通りから中に入った閑静なエリア。細い路地を進むと突如現れます。元々は学生会館。設計・施工会社、不動産会社、照明デザイナー、インテリアデザイナー、ウェブ制作会社など50社以上が関わり誕生しました。ホテルのような快適さと、ゲストハウスならではの心地よさを併せもつのが特徴です。

 

芝生のテラスが印象的。夏から秋にかけては毎月『サンデーマーケット』が開かれます。冬には雪の積もる中、テントでお酒を飲んだりご飯を食べたりするゲストもいるそう。サンデーマーケットについてはこちらの記事から。

 

階段を上がり扉を開けるとレセプション。大きな荷物を持っている人はスタッフが運ぶのを手伝ってくれます。迎えてくれるスタッフの表情に、なんだかほっとするのが不思議です。旅の緊張がそっとほぐれていきいます。

 

入口の右手には、スタッフの自己紹介がずらり。出身地や好きなもの、宿泊者に向けたメッセージが添えられていますので、スタッフとの会話のきっかけにもなりますよ。

 

レセプションの奥には、ここに泊まったゲストの写真や、家に帰ったゲストからのお礼の手紙が。みんなここでの時間を楽しんでいた様子が自然と伝わってきます。

 

お知らせボードには、その時に街で行われているイベントや、スタッフおすすめの季節の食材が紹介されています。地下のカフェバーで提供しているおすすめフードやドリンクの紹介もあり!

 

友だち連れや家族連れに嬉しい
多彩に揃う部屋のタイプ

部屋は大きく8タイプ。一つ一つのベッドにはコンセントが付いていて、スマートフォンやカメラの充電など「使いやすい!」と評判です。

スタンダードダブル。明るくゆったり。電気ケトルもあり、部屋でインスタントのコーヒーやお茶も楽しめます。他にさらにゆったりのスペリアダブルルームもあります。

 

ツインルーム。どっちが上に寝てどっちが下に寝るか喧嘩しないように(笑)

 

4人までのファミリールーム。家族連れだと「上の段で寝たい!」という子どもが多いそうです。テンションあがるのも分かりますよね。

 

6人までのファミリールーム。しばらく籠って合宿したくなっちゃいますね。

 

女性専用のドミトリールーム。「せっかく日本に来たんだから畳の上で寝てみたい」という人には、和室も用意しています。

どの部屋も清潔で、快適に過ごせます。部屋にはシャワーとトイレが付いて、タオルや化粧水、シャンプー、歯ブラシといったアメニティも充実。全て無料で提供しているので手ぶらできちゃうこともできます。1日2日の滞在ではもったいなくて、思わず長居したくなりそうです。

 

コモンキッチン、ライブラリー…
滞在を快適にする施設設備が充実

こちらはライブラリ。レセプションの隣です。置いてある旅の雑誌や北海道関連の本を手に取ってぱらぱら眺めたり、PCを持ち込んでネットサーフィンや仕事をしたり。思いおもいに使えます。

 

コモンキッチン。地元のスーパーを覗いて、自分の国では見たことがない気になる食材を買い、こちらで料理をするのもおすすめ。宿で仲良くなった人と、自分の国の料理を作っておすすめし合うなんていうのも楽しそうです。

 

洗面所。明るく清潔なのが嬉しいです。

 

なんとなんとキャンピングカーのレンタルもしています。旅がもっと特別なものになること間違いなしです。

 

カフェ&バーでは、食べ物やイベントなど
ローカルとの出会いがたくさん!

明るくて居心地もいいこちらのカフェ&バー。学生会館だった頃、ここはなんと学食だったというから驚き。その面影も感じません!さすがインテリアデザイナーが入ってリノベーションした空間です。

ここでは日々様々なイベントが行われています。過去のイベントをいくつかピックアップすると…

◇Viva la vida×TentoTen 〜メキシカンナイト〜
◇岡まこと 投げ銭ソロライブ!
◇Tentoten Sapporo Station で日本代表応援しよう!
◇コリアンナイトvol.3 チーズダッカルビ
◇Vodka Night! by a Polish guy★
◇せっちゃんの広島風お好み焼き
◇春ニシンを白ワインと楽しむ。
◇フランス語で喋ろう!1coin French Lesson with native speaker
◇小樽の案内人が教える「小樽観光のたのしみ方」
◇知床流氷ナイト in 札幌 Ten to Ten

うーん、楽しそう!! もちろんゲストも参加できちゃいます。

 

ここにきたら飲みたいのが、こちら! 北海道こだわりのクラフトビールを発信し続けるブルワリー「ノースアイランドビール」さんとコラボして生まれたオリジナルラベルビール。2つの味があります。TSUNAGIとHAGUKUMI。「人と人を繋ぎ、その繋がりを育む。」という想いがこめられているそうです。

 

キッチンマネージャーの永井有紀さん。2年間で北半球を一周し世界中のたくさんのゲストハウスに泊まってきたそう。オープンして1年ちょっとの中で、永井さんにとって特に印象深かったイベントを聞いてみると…。

「まずは最近開催された『Pop up shop !コラボな昼飲み』。Ten to Tenがお世話になっているノースアイランドビールさんの月末人気イベント『昼飲み』の出張イベントとして開催されました。ゲストは札幌初開栓の湯の川ブルワリーさんと、ドライバーグコーヒーのスコットさん。面白い人たちで何か面白いことができたらいいねと話していて実現した、一日限りのコラボイベントでした」

「お正月の餅つきイベントも忘れられません。杵と臼を持ち込み、家族連れなど60人以上も集まりました!海外からのゲストにとってもトラディショナルな日本の行事に参加できるとあって、興味深々でしたよ。みんなちょっとづつ餅をついたのですが、日本人の小さなお子さんを宿泊していたメキシコ人の人が手伝いながら餅をついたりして、とても楽しく微笑ましい時間でした」

「あとは箱貸しとしてのイベントだったのですが、アフリカンライブも楽しかったです。たまたま外でバーベキューをしていた他のお客さんも、流れてくる音楽に合わせて踊りだし、つられてワイワイしている様子が、なんともいい雰囲気でした」

 

あと忘れてはいけないのが料理!手間と暇をかけて作った、生産者や地域などストーリーのある料理を提供しています。例えば、大人からも子どもからも幅広く人気の『テリヤキチキンピザ』はマヨネーズもソースも全部手作り。『フィッシュ&チップス』は『Ten to Ten』でのイベントで、知床の人と縁ができたことから誕生したメニューで、北海道産のタラだけでなくサーモンも使用しています。

『Ten to Ten』のこれからを
ちょっと聞いてみた

テラスに出て、Ten to Tenをどんな風に育てていきたいか、コウさんと永井さんに話を聞いてみました。

「Ten to Tenに泊まった人が家に帰って布団で眠る前に、私たちのことを思い出してくれるような存在になれたら嬉しいです。将来は、ベトナムとかメキシコとか、世界中のTen to Tenを巡ることを目的に旅をするような人がいるようになれば嬉しいし、旅の計画は立てていないけど、とりあえずTen to Tenに行けばそのあとの旅が作られていくような、そんな場所になれたらと思います」(コウさん)

「ストーリーのあるフードやドリンクをもっと充実させていきたいのと、テラスにあるテントをもっと活用できるといいなと思います。そういえば冬のテントでプロポーズした人もいるんですよ! ここにもっと人が集い、ゲストもローカルの人も、もっと一緒に楽しめる場に育てていきたい、もっともっと新しい点と点をつないでいきたいですね」(永井さん)

いやー、おふたり素敵です(笑)

 

地下鉄の中島公園駅から徒歩5分。
始まりの場所『Ten to Ten 中島公園』

さて、ここまで『Ten to Ten 札幌ステーション』を紹介してきましたが、先立つこと1年前、2016年7月に誕生したのが、こちら『Ten to Ten 中島公園』です。ゲストハウスとして大切にしていることは同じである一方、宿としての規模の違いもあり、また違う個性をもっています。場所的にも北日本最大の歓楽街である「すすきの」のほど近く。閑静な場所にある『Ten to Ten 札幌ステーション』とは違った都会の魅力を感じられます。

 

扉を開けるとすぐにレセプション。スタッフの温かな笑顔に包まれます。1度泊まればまた帰ってきたくなる、そんな場所です。

 

レセプション奥のカフェ&バーには、道路に面しており前を通った地元の人も、ふらりと立ち寄ります。『Ten to Ten 札幌ステーション』と同じく、こちらでも様々なイベントが企画されています。思いがけぬローカルとの出会いや発見があるはずです。

 

ゲストとスタッフと地元の人。こじんまりとした空間でつながる点と点。旅と暮らしの香りが混じり合い漂います。

 

北海道を代表する徳光珈琲さんから届くTen to Tenオリジナルブレンド。全国にファンも多い至極の一杯を、ここで飲めちゃうんです。

 

街の空気を吸いながら、くつろぎのひと時。この世界のなかにいくつかある「大好きな場所」のひとつになるはず。

 

ドミトリールーム。出会いが多いのはやはりこのタイプ。元バックパッカーの血が騒ぎます(笑)

 

女性用のドミトリールームも用意。

 

ファミリールーム。ご家族や友達同士、恋人同士でどうぞ。

 

ツインルーム。2段ベッドが備わる個室の部屋。1人で個室に泊まりたい人も利用OK。

 

『Ten to Ten』がセレクトした、北海道のお土産も用意。一つひとつに北海道らしさがあり、旅の特別な思い出になるアイテムたち。

 

さて長々と紹介してきましたが、旅に宿はつきもので人生に寝床はつきもので、でもそこがただ快適に眠る場所ではなく、ヒトやコトとの出会いがあり、明日に向かって何かの可能性を開く、そんな場所だと嬉しいですよね。

そこが旅先だとしたら、やっぱりその土地に触れたい。土地の人、食事、匂い、景色、時間、考え方、フィーリング…。『ten to ten』はまさにそういう場所です。

札幌で2泊できるのであれば、『札幌ステーション』も『中島公園』も、どちらにも泊まることをお勧めします。Something Specialと出会いつながる体験が待っているかもしれません。そしてここはあなたにとって、札幌の中の、世界の中の、特別な場所になるかもしれません。

 


【 Ten to Ten 札幌ステーション】
○所在地/北海道札幌市北区北6条西8丁目3-4
○TEL/011-214-1164
○HP/https://tentotentoten.com/hostel/nakajima-koen/

 

【 Ten to Ten 中島公園】
○所在地/北海道札幌市中央区南8条西5丁目288-5
○TEL/011-211-1777
○HP/https://tentotentoten.com/hostel/nakajima-koen/

LOCATION

WRITER

原 大介
ライター/ディレクター

リクルートグループの制作会社で12年勤務した後、2012年に独立。現在は「北海道じゃらん」の編集・取材も担当。もう一つの仕事であるコンサル業務と合わせて、道内のあちこちを飛び回る日々。

ユアンワークス
http://yuanworks.info/