野菜が生まれる場所へ。『コムズファーム』でみつけた、生産者のあたたかな野菜への想い

Text & Photo / 土居奈津美

真っ赤な真っ赤な…トマトではなくこちらパプリカです!
色鮮やかでつやつやしていて、見ているだけでかぶりつきたくなります。
今回は、2017年の開催当初から2年連続Ten to Ten Sapporo Stationのサンデーマーケットに出店いただいている「コムズファーム」さんをご紹介いたします。

 

どんな野菜を扱っているの?

今日はTen to Tenのスタッフ数名で、いつも美味しいお野菜を届けてくださるコムズファームさんで収獲のお手伝いをしてきました!
やってきたのは札幌駅から車で30分。住宅地を抜け、海の気配が近づく石狩市。

今回お世話になったのは、高野さん。
日曜日のサンデーマーケットでは、いつも笑顔でお野菜の美味しい調理法を教えてくださいます。農業のご経験があるのかと思いきや、実は高野さん5年前まで農業のご経験はなかったそうです。こちらのコムズファームさんは5年前の2013年に設立された農業法人。農場での仕事を通して、就労支援の場を地域に提供しているそうです。

そしてコムズファームさんのお野菜は、スーパーには並ばず直売されています。
そこにはコムズファームさんならではのこだわりがあるそうです。
いったいどんなこだわりなんでしょうか?

 

さっそくビニールハウスにお邪魔します。
土の香りがいっぱいに広がり気合が入ります!

まず初めに収穫したのは、こちらのお野菜。
何だと思いますか?

こちら、「あまながとうがらし」です。
先日9月2日のサンデーマーケットで販売されており、実は私も買って帰りました!
形は細長く、大きさは手の平をいっぱいに伸ばしたほど。
獅子唐辛子ですが、名前のとおり甘み種のため辛くはないとのこと。
家では、高野さんにお勧めしていただいた方法で調理。
オリーブオイルを引いたフライパンで焼き目がつくまで焼き、塩をふって端から端までいただきました!
見た目の大きさからピーマンのようだけれど、味はまろやかな獅子唐という感じ。

とっても美味しかったお野菜です。

長-いビニールハウスの端から端まで、立派な葉っぱをチラッとめくりながら、収獲を今かいまかと待つ彼らを迎えに行きます!
そしてやはり大きい!数個収穫するだけで、片手では持ちきれなくなります。
あ、これも!これも!と収穫するうちに、あっという間にかごが立派なあまながとうがらしで一杯になりました。

次に収獲したのは、色とりどりのパプリカです!
先ほどの写真と同じように見えますが、ところどころカラフルになっているのが見えるでしょうか?

アップするとこんな感じ。
黄色・オレンジ・赤の三種が栽培されています。

写真手前は色がつく前のパプリカです。
パプリカって最初から色がついているのではないのですね。お恥ずかしい話ですが、知りませんでした。普段の生活でただなんとなく商品を手に取るだけでなく、誰が作ってくれたのか、どうやってここまで育ったのか、そういったことに思いを馳せて大事に美味しく食べたいなあと思いました。

こちらのパプリカ、品種名は「セニョリータ」!
いつもスーパーでみる細長いものとは異なり、平べったくまるっとしています。名は体をあらわすというのでしょうか、「お嬢さん」という意味のセニョリータ…かわいい。
なんといっても色がとても鮮やか!ピクルスとして食べたくなりますね。
このパプリカのように、普段の生活では出会うことのできない西洋野菜も栽培されているそうです。

きゅうりの収穫もお手伝い。
ビニールハウスの地面から天井まで伸びたツタには、大きな葉っぱと立派なきゅうりが沢山!
少しチクチクする葉っぱをかき分けて、はさみを入れると…ただただ「みずみずしい」!
箱いっぱいに収穫したきゅうりをみて、「このひと箱を手に入れたら、どう使うか」という話をしましたが、私はまずそのままかじって、次にマヨネーズ、そしてもろみ味噌をつけたい!

その後はきゅうりの仕分け作業のお手伝い。
同じくらいの大きさのきゅうりを、ひとつひとつ丁寧に手作業で袋詰めします。
綺麗に入れるのにはコツがいるようで、なかなか難しい作業です。
おそらくこの写真は「上手く入らない…」「こっちのきゅうりが良いんじゃないか」という場面だと思います(笑)
袋に入りきらない大きなきゅうりは、「お徳袋」として別の袋で包装します。
道の駅などでよくみるやつですね。

こちらは水耕栽培のハウス。
レタスや小松菜などの葉物野菜が栽培されています。
コムズファームさんでは、野菜の栽培を通して就労支援の場を提供されています。
露地栽培だけではなく水耕栽培も取り入れることによって、厳しい北海道の冬でも1年を通しての野菜の栽培が可能となり、それが安定して仕事ができる環境を作っているそうです。

収穫したレタスはこちら。

ブーケのように綺麗に広がるこちらのレタスは、「ハンサムレタス」
名前がずるい!ハンサムってつくと、ハンサムにしか見えない!

作業の様子。
野菜の”移動”途中に痛まないよう、収穫したものはひとつひとつ包装します。
あえて”輸送”ではなく”移動”と書きました。コムズファームさんのこだわりを表現するには細かいですが”輸送”ではないと感じたからです。

コムズファームさんのこだわり

コムズファームさんのこだわり、それは「直売」です。
私たちが普段スーパーで買うお野菜は、収穫から調理までに出荷・輸送・陳列などの行程が挟まれます。それを見越して、家に届くときに野菜が良い状態になるように早めに収獲するなどの手法がとられています。
ですがコムズファームさんでは農協を通してスーパーへ並ぶというルートではなく、「直売」という形をとることで、一番おいしくなるぎりぎりまで畑で育ることができます。
直接消費者の手に渡ることになり、間違いなく一番おいしいときに食べてもらえます。だからこそTen to Tenのサンデーマーケットのように「直売」できる場での販売を選択されているそうです。

最後にみんなで一枚パシャリ。

 

野菜の包装作業の時に、高野さんは「優しく扱う」と言葉にされていました。
色鮮やかでみずみずしい野菜たち、それを丁寧に扱う生産者の姿をみると、知らず知らずのうちに私たち消費者と生産者が遠くなっていたのかもしれない、とハッとしました。
今自分が食べている野菜は単なる野菜ではなく、それを丁寧に栽培してくださっている農家の方がいる。そんな当たり前だけれどとても大切なことを再確認させていただきました。

 

コムズさんのお野菜は、
・石狩市 「とれのさと」
・コープご近所野菜コーナー(石狩店、あいの里店)
・イオン近郊野菜コーナー(石狩緑苑台)
で購入できます。ぜひお近くの方手に取ってみてください!


○名前/株式会社コムズファーム

○電話/0133-76-6406

○農場住所/石狩市花川東472番地7

LOCATION

WRITER

土居 奈津美
ライター/大学院生

女子大学院生ライター。岡山県出身、北海道満喫6年目。春は勢いのある雪解けを楽しんで、夏は麦わら帽子を持ってドライブへ。秋は美味しいものを食べ、冬は雪の綺麗さに見惚れています。