噴出する熱湯や巨大なお湯の沼!?登別温泉の源泉「登別地獄谷」で火山活動を体感してみよう!

text&photo/高井 智啓 (会社員/ブロガー:Driving Hokkaido.com)

 

北海道は胆振管内にある町「登別市」
「登別伊達時代村」「登別マリンパークニクス」などの有名なテーマパークが数多くある町ですが、恐らく一番知名度が高いテーマパークは「のぼりべつクマ牧場」。北海道民に「の・ぼ・り・べ・つ、と言えば!」とリズミカルに問いかけると、80%以上の確率で「ク・マ・ぼ・く・じょう!」との返答がかえってくると思います。これは以前放送されていた「のぼりべつクマ牧場」のCMのフレーズが広まったものですが、北海道の中での認知度はかなり高めです。特に30代以上の北海道民とふれ合う機会があれば、ぜひ試してみて下さい!

さてそんな登別市ですが、やっぱり外せないのは「温泉」
全国でも有数の温泉地である登別ですが、温泉の湧出量は約1万t(約1000万ℓ)/1日。9種類もの泉質があるため「温泉のデパート」とさえ呼ばれています。今回はこの温泉自体ではなく、温泉の元となっている源泉「登別地獄谷」と、その見どころをご紹介します。

 

「登別地獄谷」は倶多楽火山の噴火でできた爆裂火口群!?

支笏洞爺国立公園内に位置する「登別地獄谷」は、東へ約2kmほど離れた場所にある活火山「倶多楽(くったら)」の火山活動によって形成された直径約450m、面積約11haの爆裂火口跡です。この地獄谷や倶多楽火山を形成する「日和山」では現在も噴気・熱水活動が続いていますが、執筆時時点(2018年11月)での気象庁発表の噴火警戒レベルは1(活火山であることに留意)と火山活動自体は穏やかなため、間近で火山活動を感じることのできる観光資源として活用されています。

 

地獄谷には数多くの湧出口や噴気孔があり、水が泡を立てて煮えたぎる風景が「鬼の棲む地獄」と例えられ「地獄谷」の由来となったそうです。地獄谷から湧いた温泉は、温泉街の各ホテル・旅館へ給湯。湧出量は豊富で、その量は1日1万tとも言われています。そのため各入浴施設では「源泉掛け流し」の所が多く、また登別温泉は9種類もの泉質を持つため各入浴施設によって泉質もバラバラ。色々と温泉をハシゴして、お気に入りの温泉を見つけるのも楽しいかも知れません。まとめて体験してみたい方は、複数の泉質の温泉がある入浴施設に当たってみることをおススメします。

【参考リンク】
→ 5つの泉質がある「第一滝本館」のHPへ移動(日帰り入浴可)
→ 4つの泉質がある「ゆもと登別」のHPへ移動(日帰り入浴可)
→ 2つの泉質がある銭湯「夢元さぎり湯」のHPへ移動

 

硫黄の匂いがただよう地獄谷には散策路が設けられており、この散策路に沿って火口跡を見学することができます。あちこちから白い煙を上げているのは、高温の水蒸気や火山性ガス。目線を少し下の方に向けると、ポコポコと泡を出しながら湧き出す温泉も見ることができます。

また地獄谷は四季折々で全く雰囲気が異なるので、初めての人はもちろん、何度も訪れている人でも楽しむことができる場所。夏の新緑の時期の地獄谷も素晴らしいですが、一番のおススメは秋。紅葉が進み赤く色づいた周囲の木々と、火山活動で白くなった山肌とのコントラストがとてもキレイで、一見の価値ありです!

 

地獄谷散策路の終点には「鉄泉池」
約80℃の熱湯が数分置きに吹き出す間欠泉です。間欠泉と言っても、鹿部町にある間欠泉の様に何mもピューっと吹き出す間欠泉ではなく、十数cmくらいボコボコと湧出す間欠泉。危険が少ない分、間近で見ることができますが、それでも湧き出しているのは熱湯。足などに跳ねない様、十分に注意して下さい。

鉄泉池の様子は下の動画でご確認下さい。
なお、湯気が凄くて一部見づらい部分もありますがご了承下さい。

 

 

地獄谷を楽しんだ後は、大湯沼にも足を延ばしてみよう!

地獄谷の散策を楽しんだ後は、地獄谷の北側にある「大湯沼」へ向かってみましょう!
上から見るとひょうたんの様な形をしている大湯沼は、「周囲約1Km、深さ22m」のお湯の沼。沼の底からは約130℃にもなる熱湯が湧き出していて、表面温度でも約40~50℃もあるのだとか。

地獄谷から大湯沼までの距離は約2Km。車で移動する場合、約5分で到着します。徒歩でも30分弱くらいでたどり着くことができるため、森林浴を楽しみながら向かう人もチラホラ見かけました。なお大湯沼駐車場と地獄谷駐車場は共通駐車券なので、1回の駐車で両方の駐車場の利用が可能です。

 

大湯沼の全景が一番良く見えるスポットは、日和山や倶多楽湖に続く観光道路「道道350号線」沿い。「日和山展望台」を少しだけ過ぎた辺りの道路沿いから見下ろすのが、個人的なベスポジです。徒歩で行くのは結構大変だと思いますので、車で倶多楽湖まで行く機会があればついでに立ち止まってみて下さい。

また大湯沼まで来たならば、合わせて「奥の湯」も見ておきたいところ。沼の表面温度は約75℃~85℃と、大湯沼より高温です。ボコボコと泡を吹きながら湧き出すお湯や「湯の華」などを眺めることができる奥の湯。「大湯沼駐車場」の側にありますので、行き忘れない様に注意です。

 

大湯沼から溢れたお湯は、川となって流れて行きます。次は、この大湯沼から流れたお湯を利用した天然の足湯をご紹介します!

 

大湯沼の天然足湯に浸かって温まってみよう!

大湯沼駐車場から道路沿いを少し戻ると、坂道の途中に「大湯沼川探勝歩道」の入口が見えてきます。この先には見る日によって湖面が七色に変化するというお湯の沼「大正地獄」と、大湯沼から流れたお湯を利用した「天然足湯」が整備されています。

 

入口からは階段を下り、歩くこと約5分くらいで天然足湯に到着します。大湯沼から流れ出た40~50℃ほどもあるお湯は、この場所まで流れてくる間に適温となり、天然の足湯へと早変わりします!辺り一面が自然に囲まれる中で入る足湯は格別!特に秋以降の肌寒い時期にはピッタリで、体がとても温まります。

 

温泉の成分が付着したためか、川底はエメラルドグリーンになっていました。天然の温泉が作り出した、なかなか見ることのできない光景です。上流へ行けば行くほど高温になりますので、一番ちょうどよいと思う温度の場所を探して、ゆっくりと温まってみてはいかがでしょうか。なお行かれる際には、足を拭くタオルを忘れずに。

 

最後は、登別温泉街にある間欠泉をご紹介!

登別には前述した地獄谷の「鉄泉池」の他にも間欠泉があります。登別温泉街にある老舗のホテル「第一滝本館」の前にあるのは、「泉源公園」と呼ばれている広場。間欠泉があるのは、この広場の一角です。約10分置きに「ド!ド!ド!ド!ドッ!」と轟音を響かせながら吹き出す間接栓は、鉄泉池の間欠泉よりも見ごたえのあるものでした。

 

泉源公園の一角。煙が上がっている先にあったのは‥。

 

安全柵に囲まれた間欠泉でした!こんなに手軽に見ることができる間欠泉も珍しいです。

 

大きな音を立てながら吹き出す間欠泉。鉄泉池よりも迫力がありました。

なお泉源公園の間欠泉につきましては、下の動画にてご確認下さい。

 

 

車で?バスで?登別温泉、地獄谷へのアクセスを確認!

札幌からバスを利用して地獄谷へ行く

  • 札幌駅から「道南バス」の都市間高速バス「高速おんせん号」に乗車。
  • 「第一滝本館前」停で降車。北へ徒歩2~3分で地獄谷に到着。
  • 所要時間、約1時間50分
  • 大人1名 料金 1,950円(片道)、3,650円(往復)
  • 13:40「札幌駅前」発車 ~ 15:22「第一滝本前」着(時刻表より)

上記のものは、2018年11月時点での情報。
詳細は道南バスHPにてご確認下さい。 → 道南バスHPリンク

 

札幌から車を利用して地獄谷へ行く

札幌から車で地獄谷に向かう場合の所要時間は、高速道路を利用して約1時間30分ほどとなります。

札幌駅前から、まずは国道5号線沿い「北34条」にある「札幌北IC」へ。札樽自動車道を東へと進み、更に「道央自動車道」の「大谷地・苫小牧」方面へと車を走らせます。千歳・苫小牧も通り過ぎ、「登別東IC」道央自動車道を降車。「道道2号線」「道道350号線」を北上すると登別温泉街に到着します。地獄谷には無料駐車場はありませんので、向かう場合は有料駐車場を利用して下さい。

 

最後に

北海道有数の温泉地である登別温泉。その泉源である地獄谷は、火山の活動を感じることのできる自然豊かな場所でした。噴出する蒸気、煮えたぎる沼、白い山肌など、普段見ることのできない光景が間近にあり、かなり楽しむことができました!

今回はご紹介できませんでしたが、登別温泉では毎年8月に「登別地獄まつり」が開催され、温泉街の極楽通りを閻魔大王が練り歩きます。その他にも、夜の地獄谷散策路を柔らかな灯りでともす「鬼火の路」や、地獄谷展望台で行われる「鬼花火」など、時期により各イベントが行われています。登別温泉や地獄谷へ行かれる際には、まずはイベントの開催情報をチェック!旅館やホテルに1泊して、登別での1日を思いっきり満喫してみて下さい!

 


【 登別地獄谷 】

〇住所/登別市登別温泉町無番地
〇駐車場/有(1回500円(大湯沼駐車場との共通券))

LOCATION

WRITER

高井 智啓
会社員/ブロガー

全道をドライブすること15年強、不動産業に従事するサラリーマンブロガー。道内173/179市町村を走破。許容走行距離は約700Km/日まで。自ら撮った写真を使ったブログを約10年執筆中。

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