海鳥の楽園、天売島の「赤岩園地」!約80万羽のウトウの帰巣シーンが圧巻過ぎた!

text&photo/高井 智啓 (会社員/ブロガー:Driving Hokkaido.com)

道北「羽幌町」の沖合約30kmに浮かぶ島「天売島」は、人口約300人に対して8種類約100万羽の海鳥が生息する、世界でも有数の海鳥の繁殖地となっています。海鳥の中でも大半を占めるのが「ウトウ」ですが、そんなウトウの世界最大級の繁殖地が、今回ご紹介する「赤岩園地」です。

特に5~7月の繁殖期の夜には、ヒナに与えるエサを運ぶウトウが一斉に巣に帰り始め、空を埋めつくします。その数は、なんと40万つがい、約80万羽と言われているほど!夕暮れから深夜まで続くウトウの帰巣シーンは、天売島に来たのであれば一度は見て欲しい圧巻な光景でした!

 

ウトウだけじゃない!絶滅危惧種ウミガラスも!

赤岩園地には海抜48ⅿの「赤岩」という岩があり、この赤岩を見下ろすことのできる位置に遊歩道が設けられています。そして歩道沿いに見える無数の穴…。これが全部「ウトウ」の巣穴!崖の下の方をみても、丘の方を見ても、そこら中どこを見てもウトウの巣穴だらけ!見えている場所だけでなく、周辺に生えているイタドリの下にも無数の巣穴が広がっています。

 

無数に広がるウトウの巣穴。

ここでウトウについて、簡単にご紹介します。
ウトウとは体長40cm程の鳥で、パートナーとなるメスとは生涯連れ添います。メスは1個だけ卵を産み、土に穴を掘って作った巣穴の中で交代で温めます。またウトウは巣穴の場所を覚えているらしく、毎年同じ巣穴でヒナを育てるそうです。昼間は沖で海に潜って魚を取り、夕暮れに巣に戻ってヒナに餌を与えます。

そんなウトウにとって、天売島は世界最大の生息地!
その数は「約80万羽」とも言われています。そのため、繁殖時期の夜に見ることができる帰巣シーンは、圧巻としか言いようがありません!5月~7月位までの繁殖期の間に見ることができ、毎夜何時間もウトウが空を埋めつくします。

今回、はっきりとウトウと分かる写真が撮れませんでしたので、ウトウがどんな鳥かを知りたい方は下記リンク先にてご確認下さい。

→ ウトウについて(Wikipedia)

 

高い崖の上からでも底が見えるほど澄んだ海!

遊歩道から下をのぞくと、この展望台・遊歩道が断崖絶壁に作られたものだということが良く分かります。高いところが苦手な方には、少し厳しいかも知れません。

 

ここまでウトウのご紹介ばかりしてきましたが、もう1つ赤岩園地で外せない海鳥が「ウミガラス」。「ウォルルン オロロロ……」というその鳴き声から、通称「オロロン鳥」とも呼ばれている鳥です。日本のレッドリストの絶滅危惧1A類に指定されている種の鳥で、ごく近い将来に絶滅の危険性が極めて高いのだそうです。日本では、ここ天売島の中でも赤岩対岸で生息しているのみで、現在その個体数は約30羽ほどなのだとか。

そんなウミガラスが生息しているのが、こちらの赤岩園地。展望台の先客は、ウミガラスを見るために来ている様でした。

→ ウミガラスについて(Wikipedia)

 

遊歩道の先には、赤岩を見下ろすことのできる展望台がありました。この展望台から眺める日本海は正に絶景!水平線が丸く見えました。これだけでも見に来た甲斐があります。

 

展望台から下を覗くと見える尖がった岩。これが赤岩です。絶滅危惧種「ウミガラス」の生息地が、この赤岩対岸の岩場とのこと。ちょうど真下になるので展望台から直接見ることはできませんが、運が良ければ周辺を泳いでいるウミガラスを観察することができるかも知れません。

なお赤岩展望台はかなり高い位置にありますので、肉眼で海鳥を確認することはできません。できたとしても米粒がただ動いている様にしか見えません。必ず双眼鏡を持参することをおススメします!ちなみにわたしは忘れました、双眼鏡…。デジカメの望遠機能を使って何とか海鳥を見つけることはできましたが、ハッキリと確認できずじまいです。くれぐれも、わたしの二の舞にはならないで下さい…。

 

絶対に参加したい!ウトウナイトウォッチングツアー!

天売島で行われている「ウトウ・ナイトウォッチングツアー」海鳥の最盛期には、毎日夜になると観光バスが各宿を回り、ツアー客を乗せて赤岩園地へと出発します。参加費用は大人1人1,000円。赤岩園地には19時ごろから約1時間ほど滞在し、その間ウトウの帰巣を見続けることができます。

 

ウトウ・ナイトウォッチングツアーの様子ですが、写真でお伝えするのは難しいので動画にてご確認下さい。動画でも雰囲気が伝わるかは微妙なところなので、機会があれば直接見に行くことをおススメします。また野生の鳥が相手ですので、過度のフラッシュ撮影は控え、マナーを守っての参加をお願いします。

 

天売島に向かうには?天売島へのルートと場所を確認!

札幌から天売島に向かうには、約5時間かかります。
まずは「道央道」を北上し、深川JCTから「深川留萌道」に入ります。そのまま終点の「留萌大和田」で下車して下さい。その後は、国道232号線、通称「オロロンライン」をひたすら北上し、羽幌町を目指します。羽幌町から出航している「羽幌沿海フェリー」に乗り、約2時間で天売島に到着します。

 

天売島内での移動は、レンタカー・スクーター、レンタサイクルや島を1周するガイドツアーなどがありましたが、意外と良かったのが電動自転車!自然を満喫しつつ、島内の急な坂道も快適に上ることができ、とても活躍してくれました!電動自転車は、フェリーターミナルの側にある「おろろんレンタル」さんで借りることができます。

 

赤岩園地はこの丘を登ったところにあります。

 

赤岩園地へ続く坂道。普通の自転車だと、かなりきつそうです。

 

坂の途中で振り返ると絶景が!左奥には焼尻島が見えます。

 

海の方を見ると、いたるところに海鳥の姿がありました。

 

いかがでしたでしょうか?
海鳥の楽園「天売島」で見ることができたのは、ウトウの世界最大の繁殖地ならではの圧巻な光景でした!色々と北海道中をドライブして回っていると、ちょっとやそっとのことでは驚かなくなってしまいましたが、空を埋めつくすほどのウトウの帰巣シーンには、終始圧倒されっぱなしでした。体験してみないとわからない感動もありましたので、ぜひウトウの繁殖時期に天売島を訪問してみて下さい!

 

 


【赤岩園地】
住所/苫前郡羽幌町天売

 

LOCATION

WRITER

高井 智啓
会社員/ブロガー

全道をドライブすること15年強、不動産業に従事するサラリーマンブロガー。道内173/179市町村を走破。許容走行距離は約700Km/日まで。自ら撮った写真を使ったブログを約10年執筆中。

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http://driving-hokkaido.com